【ティグ溶接】アルミの溶接が難しい理由とは?溶接のポイントを解説

【ティグ溶接】アルミの溶接が難しい理由とは?アルミ溶接を綺麗に仕上げるポイントを解説

アルミ溶接は、鉄やステンレスなどの他の金属と比べて難しいといわれています。実際に溶接を経験された方の中には、「アルミ溶接はハードルが高い」と感じている方もいるのではないでしょうか?こちらでは、アルミ溶接が難しいとされる主な理由と、アルミ溶接を綺麗に仕上げるためのポイントを解説します。アルミ溶接・ティグ溶接のご依頼は、ウェルテック舎にお任せください。

アルミ溶接が難しい理由とは?

アルミ溶接が難しい理由とは?

近年、自動車、航空機、建築など、様々な分野でアルミが使われています。アルミは軽量で耐腐食性に優れているという利点がある一方で、溶接が難しい素材としても知られています。

アルミの溶接を難しくしているのは、アルミ特有の性質です。他の金属材料と比べて、熱伝導率の高さや酸化皮膜の存在など、溶接を困難にする要素が多くあります。こちらでは、アルミのどのような性質が溶接にどう影響するのかを解説します。

熱伝導率の高さ

アルミは鉄やステンレスと比べて、熱伝導率が非常に高いという性質を持っています。熱伝導率とは、物質内部のある地点から別の地点への熱の伝わりやすさを表す数値です。この数値が大きいほど、熱が伝わりやすいことを示します。

この熱伝導率の高さは、溶接の難易度を上げる要因の一つです。溶接を行う際は溶接箇所を加熱しますが、アルミの場合、その熱が瞬く間に材料全体に拡散してしまいます。材料全体の温度が急速に上がっていくと、溶接部分の溶けるスピードが次第に速くなってしまい、溶接の制御が難しくなります。溶接の進行が速くなりすぎると、溶接不良のリスクが高まり、作業者の溶接技術が問われることになるのです。

酸化皮膜の存在

アルミは空気中に放置すると、酸化して表面に薄い膜を作ります。これが酸化皮膜と呼ばれるものです。酸化皮膜はアルミの表面を保護する役割を担っており、腐食などを防いでくれます。しかし、この酸化皮膜は溶接の際に邪魔になってしまうことがあります。

酸化皮膜はアルミ本体に比べて融点が高く(約2000℃)、アルミ本体が溶けても酸化皮膜は溶けずに残ってしまうことがあります。酸化被膜が溶けるほどの高温に達すると、アルミ本体は既に過熱状態となり、ドロドロに溶けてしまいます。そのため、溶接作業が非常に困難になり、強度不足や歪みなどの溶接欠陥が生じやすくなります。

このように、酸化皮膜の存在はアルミ溶接を難しくする要因の一つとなっています。アルミの溶接を成功させるためには、溶接前に適切な方法で酸化被膜を除去しておくことが重要です。

融点の低さ

アルミは、鉄や銅と比べて融点が低いという特徴があります。アルミの融点は約660℃ですが、鉄は約1535℃、銅は約1085℃と、アルミよりもかなり高温になります。

融点の低いアルミは、溶接中に母材が溶け落ちたり歪んだりしやすいため、注意が必要です。

これらの問題を防ぐためには、溶接を行う際に、母材への入熱管理を徹底する必要があります。適切な知識と技術を身につけることで、高品質なアルミ溶接を実現することができます。

ブローホールが発生しやすい

アルミ溶接を難しくする4つ目の要因は、溶接金属内に「ブローホール」と呼ばれる小さな空洞が生じやすいことです。ブローホールは、溶接中に発生する水素、窒素、一酸化炭素などのガスが溶接金属内に閉じ込められることで形成されます。

ブローホールがあると溶接部の強度が低下し、溶接不良の原因となります。そのため、アルミ溶接ではブローホールの発生を抑制するために、溶接環境の管理や溶接金属の適切な取り扱いが重要となります。

アルミの溶接には、これらの性質を理解し、適切な対策を講じることが重要になります。

アルミ溶接を成功させるためのポイント

アルミ溶接を成功させるためのポイント

質の高いアルミ溶接を行うには、アルミの溶接が難しい理由と金属としての特性を理解したうえで、作業を進めることが重要です。アルミ溶接の成功には、適切な溶接機材の選択、入念な前処理、そして実践的なテクニックの習得が不可欠です。

アルミの最適な溶接方法とは?

アルミの溶接方法として一般的なのは、ティグ溶接と半自動溶接の2つです。ティグ溶接は不活性ガスを使い、タングステン電極から電気を放電して行うアーク溶接の一種です。ティグ溶接は、他の溶接方法と比べて難易度が高いとされていますが、美しい仕上がりを得ることができるため、多くのプロフェッショナルに選ばれています。

一方、半自動溶接は溶接用ワイヤーを使用し、母材を溶かして溶接を行います。仕上がりの美しさを重視する場合はティグ溶接が適しており、作業の速さを重視する場合は半自動溶接が選ばれます。

交流ティグ溶接機とクリーニング作用

アルミ溶接には、交流ティグ溶接機を使用します。これは、交流ティグ溶接機特有の「クリーニング作用」によって、アルミ表面に形成される酸化被膜を効果的に除去できるためです。酸化被膜はアルミの溶接を阻害する大きな要因となるため、このクリーニング作用は美しい仕上がりを得るために非常に重要です。

母材を溶かしきるまで待つ

アルミは酸化被膜を形成しているため、母材が溶けにくいという特徴があります。そのため、溶接棒を急いで入れてしまうと、母材に溶け込まずにダマになったり、酸化被膜を巻き込んで溶接部分に黒い斑点ができてしまったりする可能性があります。焦らずに母材が十分に溶けるまでアークを当て、プールが形成されたことを確認してから溶接棒を供給することが、ダマや溶接不良を防ぐポイントです。

トーチ送り速度を調整する

アルミは熱伝導率の高さから、溶接の進行に伴い母材の溶ける速度が変わってきます。そのため、トーチの送り速度を一定にしてしまうと、溶接痕が不均一になり、仕上がりの美観を損なう可能性があります。

美しい溶接痕を得るためには、溶接開始時はゆっくりと、そして徐々に速度を上げていくという、こまめな速度調整が重要です。

パルス機能を活用する

近年では、パルス機能を搭載した溶接機も普及しています。パルス機能とは、高い電流と低い電流を交互に流すことで、溶接時の熱影響をコントロールする機能です。

高い電流で母材を溶かし、低い電流で溶接金属を冷却することで、溶け落ちや歪みを抑制し、より安定した溶接が可能となります。

アルミ溶接においても、パルス機能を活用することで溶接欠陥を減らし、高品質な仕上がりを実現することができます。

アルミ溶接・ティグ溶接の委託はウェルテック舎にお任せください

アルミ溶接はその性質上、他の金属と比べて難易度が高い溶接です。その理由は、アルミの高い熱伝導率や酸化皮膜、低い融点、ブローホールの発生しやすさなどが挙げられます。

優れた溶接を行うためには、アルミニウムの特性を理解し、高度な加工技術が求められます。「アルミの溶接を試みたがうまくいかなかった」という場合は、専門業者への委託をご検討ください。

アルミ溶接・ティグ溶接をご希望の際は、ウェルテック舎にお任せください。ウェルテック舎は、豊富な実績と高い技術力を誇る溶接のスペシャリスト集団です。特にティグ溶接を用いたアルミの溶接は、精密で高品質な仕上がりが求められる非鉄金属の加工において、多くの信頼を得ています。出張溶接にも対応し、大型金型や設備の修理など、現場での高品質な溶接を可能にしています。他社で断られた案件でも、まずはご相談ください。

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